ママ大好き

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「子どもの幸せ」を目標に世界に通用する子育て(進行中)で得た知識や経験をすべてお伝えします。

我慢できた子は高学歴高年収だった

幼児のうちに身につけておいた方がいいことの1つに自己コントロールがあります。

 

セルフコントロールとか自制心とかいろいろな呼び方がありますが、どれも同じ意味です。非認知能力と呼ばれるものの一つで、IQ,学習能力の高さではなく、多種多様な社会で生き抜くために必要な数値化できない能力と言われています。

 

現在の自分の気持ち(感情)をコントロールして、気持ちを切り替えて、価値ある未来にいける力だと私は捉えています。

 

私は、2人の子どもがイヤイヤ期のピークを過ぎた3歳あたりから、この自己コントロール力を高めることをめちゃめちゃ意識してきました。そして、毎日の子育てにおいて、この力が本当に大切であることを日々、実感しています。

 

これには、しっかりと科学的根拠もありますので、ちょっと紹介したいと思います。

 

■マシュマロテスト

 

有名な実験なので聞いたことがある方もいらっしゃると思います。アメリカのスタンフォード大学で行われた実験です。

 

当時4歳の子どもたちが対象で、一人ずつ教室に呼ばれます。マシュマロが1個のった机の前に座らされ、大人が「ちょっと用事があるから部屋をでるけど、このマシュマロは食べないでね。私が戻ってくるまで待てたら、マシュマロをもう1個あげる。もし食べてしまったら、2個目はないよ。」と伝えて教室を出ていくのです。

 

ここで子どもの自己コントロール力が試されます。

 

マシュマロを食べたい気持ちをグッと抑えて、15分間待てた子どもは全体186人中3分の1の子どもでした。残りの3分の2の子どもたちはマシュマロを食べてしまいます。

 

マシュマロを食べずに待てた子どもはどんな大人になったのだろう?と思いませんか?

 

その答えは実験から18年後に分かります。追跡調査の結果、SAT(アメリカのセンター試験のようなもの)の成績がマシュマロを実験で待てた子どもたちの方が平均スコアが210ポイントも上だったのです。

 

さらにそこから23年後の追跡調査により、この傾向はずっと先の大人になっても相関関係があることが分かったのです。つまり、4歳の時に自己コントロールできた子は大人になってもその能力が身についているし、反対に自己コントロールできずにマシュマロを食べてしまった子どもは大人になっても自己コントロール力が乏しく、学歴や年収にも差が出るということが分かったのです。

 

これは、幼児期に身についた自己コントロール力は生涯に渡って維持できるということを示しています。

 

大人であっても、感情をコントロールして自己を律することは非常に難しいことなのに、幼児期に身につければ、生涯引き継げるのであれば、自分の子どもにはマシュマロを我慢できる子どもになってほしいと思いました。

 

そうして、私は自己コントロール力を鍛えることに力入れてきたのです。

 

 

では、実際にどのようなことを心がければいいのか、私の経験を共有したいと思います。

 

■イヤイヤ期は感情をもろに出してきますから、この時期に感情をコントロールしてもらおうなどと思うと大変ですので、まずは、イヤイヤ期のピークが過ぎるまで待ってください。

 

■筋肉のように、すぐに身につくものではないが、鍛え続ければ必ず身についていくものだと思って根気よく接してください。私は下の娘がかなり感情の起伏が激しい性質で、この子に自己コントロール力が身につくのか?と不安でしたが、4歳になる手前でようやく実感しています。あきらめずに続けてください。

 

■具体例1)動画を見る

お風呂から出るといつも「メルちゃん(の動画)見たい」という3歳の娘。「1個だけね」と言って見せるが、当然、もっと見たい!と大泣きです。「1個だけと約束したよね、ママは〇〇ちゃんならできると思うよ」と言って、しばらく泣かせておきます。ところがうちの娘はド根性で泣き止むどころか、さらに大声を出して声が枯れるまで泣き続けます。私の方が根負けして、「じゃああと1個だけね」と言って、見せてしまいました。

でも、これでいいのです。こんな調子でもあきらめず、「1個だけみたらおやつにしよう」「今日はメルちゃんやめてママと遊ばない?」など、さまざまなアプローチをして、子どもに選択というコントロールを経験させていってください。

娘はもうすぐ4歳になりますが、泣き続けるという選択はやめ始めています。動画は1個だけ見たら自分で消すボタンを押して、それをアピールして褒められる、という選択を取ることが多いです。 

 

■具体例2)宿題をどこでするか

小学校1年生の息子には毎日学校からの宿題が出ます。学童に通っている息子は、当初、学童では遊んで、家に帰ってきてから宿題をやっていました。ところが、家では算数の学習があるため、宿題とプラスしてやると、いつも以上に時間がかかり、お腹が空いてるし疲れているしで超機嫌が悪くなります。「学童で宿題やってきてもいいし、家で宿題をやってもいいし、それは〇〇くんが決めていいんだからね」とたまにアドバイスしました。ある時から、息子は学童で宿題をやってくるようになり、帰宅してからの時間に余裕があることに満足している様子でした。

息子は自己コントロールをして、宿題を後回しにせず、学童でやってしまうことで家に帰ってからの自分を楽にしてあげる選択をとれたのです。

ところが、ある日、「今日は(学童で)ドッチボールをずっとやってて宿題をできなかった」と言って、家で宿題をやりました。こういう日に限って、なぜかいつもより多い宿題の量。それでも息子は機嫌を悪くしたりせず、宿題+いつもの算数プリント1枚をこなしていました。

これは、自己コントロール力を鍛えてきたことで、息子が1歩上に成長した証拠だと実感しました。自分で選択して起きた結果だと理解して受け入れたのです。

 

 

自己コントロール力は自己形成のベースになります。幼児期に鍛えておくことで、さまざまな障害を乗り越えてステップアップできます。学力もつきやすくなります。

 

非認知能力は本当に価値があります。今回は、自己コントロール力についてお伝えしましたが、ほかにも大切な非認知能力がありますから、またお話できればと思います。